2011年10月21日

【藤塚】たくさんの思い出を運んだ渡し舟

藤塚に住む人たちにとって、名取川を渡る「渡し舟」は生活に欠かせないものでした。
対岸にある名取市閖上には、
市場や日用品を売る小売店、映画館やパチンコ屋といった娯楽施設をはじめ、
藤塚にはないものがたくさんありました。
畑で採れた野菜を売りに行ったり、洋服を買いに行ったり。
藤塚の人たちは閖上へ、たくさんのものを積んで舟で渡り、
たくさんのものを積んで帰ってきました。

渡辺理一朗さん
「サーカスが閖上に来たこともあったな、私の小さい時。
帰りに、藤塚からサーカスを見に行った人たちが渡し舟に一度に乗ったものだから、
岸から舟が離れた途端、沈んでしまって(笑)。
近くにあった銭湯屋に入れてもらって、温まったんだ。
そう、サーカスの帰りだ。
だから、覚えてるんだな。」

渡辺理一朗さん.JPG

理一朗さんが奥さんのもよ子さんと結婚式を挙げるとき、
着物の着付けとお化粧も閖上で行いました。
渡し舟に揺られながら、お嫁さんの姿になって帰ってくるもよ子さん。
理一朗さんは、どんな気持ちで待っていたのでしょうか...。

渡し舟は藤塚の人たちにいろんな思い出を残してきたことが、
お話を聞くうちに伝わってきました。
posted by 公益財団法人仙台市市民文化事業団 at 00:00| 若林区藤塚