2011年09月09日

【荒浜】赤貝漁と海の家

佐藤吉男さんの奥さん・佐藤さちきさんは、
毎年夏になると深沼海水浴場に海の家を開いていました。

「海の家は、始めて30年くらいなるかね。
荒浜の人たちだけで5、6軒のお店を出してたの。
今年だって、働こうと思えば出来るよ。」

「かき氷や焼きそば、おでん、ホットドッグ、フランクフルト、焼き鳥、いかぽっぽ・・・
随分数は多かったね。
海開きは7月17日。毎年同じ日。決まってたね。
終わりは8月17日。お盆過ぎると波が荒くなるからね。」


そもそも、さちきさんが海の家を始めたきっかけは、
吉男さんの生業である赤貝漁を家族全員で手伝っていたことにあります。
赤貝の禁漁期間である7・8月には仕事がなくなってしまうため、
「家族で何か出来ないか」と考えたときに海の家を開くことを思いついたのです。

「子どもたちもお父さんの赤貝漁を手伝ってたの。
獲ってきた赤貝を、コンクリートの倉庫にあけて、大きさを選別して箱詰めするの。
だから、仕事も休む暇なく働いたのね。
9月の漁だと、朝4時ごろには行くわね。お弁当持って。
それで帰ってくるのは11時ごろかな。
だんだん寒くなってくると、朝6時ごろ行って、
お昼ご飯は海で食べて、戻ってくるのは2時3時だわね。
たくさん獲れれば早く帰ってくるんだよ。
そして、陸での作業は家族みんなでやってたの。
お父さんばかり働いてたんじゃないの。みんなで協力しなければできないよね。
朝だって早く起きてね。船の奥さんたちはうんと働いたよね。」


暮らしとともにあった海。
今は海から離れた仮設住宅で生活するさちきさんは、少し寂しそうでした。

posted by 公益財団法人仙台市市民文化事業団 at 10:38| 若林区荒浜