2014年12月15日

三本塚でお正月行事の話をうかがいました!

12月14日に仙台市若林区三本塚地区にて、お正月の過ごし方について聞取りを行いました。今年の9月に行った「三本塚・夏のオモイデゴハン」の際に、お盆や夏の暮らしについて住民の皆さんに聞取りを行い、それをまとめて「三本塚なんだりかんだり―夏のお盆編―」を当日発表しましたが、やはり三本塚独特の風習もあり、改めて集落それぞれに個性があることを実感しました。ですので、お盆に続いて、お正月のことも聞いてみようと、今回の聞取りを企画させていただきました。

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前半は、ゲストとしてお招きした仙台市博物館の市史編さん室長・菅野正道さんに、「仙台地方の正月行事―古くからのならわしと新しい伝統―」と題したご講演をいただきました。

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現在、「仙台のお正月」として認識されている風習は実は新しいものが多く、たとえば年取りの魚として食べられているナメタカレイは最近のことで、かつて仙台藩領ではタラが食べられてたということでした(伊達政宗も手紙でタラのことを書き記しているそう!)。これについては、三本塚の方からも「うちも、今でもタラを食べてる」という話があがりました。
お正月飾りの一つである「餅花(まゆ玉)」、小正月に飾る「団子木」は、餅の飾り方が地域ごとに差が見られることや、門松も現在全国的に普及しているものは大正以降の作り方であること、初詣でや年賀状、門松は社会の変化とともに本来の姿を失い、政府や民間企業によって「新たな慣習の定着」を狙った形が、今なお普及していることなど、たくさんのお話をいただきました。

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菅野さんからは「大正以降は時代の変化が激しく、かつての暮らしの姿、年中行事をきちんと残すことが難しくなってきている。知っている方に語っていただき記録を残すと同時に、技術も残るよう、一緒に門松をつくったり、縄ないをするなど、実践の場をとおして伝統を伝えることができたらと思う」とのお話がありました。

後半は、集まっていただいた三本塚の皆さんにお正月について、いろいろ思い出していただいたことを語っていただきました。東北学院大学経済学部の齊藤康則先生とゼミ生も参加!(3年生は初・三本塚!!)

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仙台雑煮といえば「焼きハゼで出汁をとる」というのが一般的に言われていることですが、三本塚では、自宅で飼っていた鶏で出汁をとっていたそうです。「基本的に、家にあるものを使って雑煮も作るんだっちゃ」と言われ、なるほど!と。
菅野さんのお話に出ていた餅花に使う栗や柳、団子木に使うミズキは、やはり居久根として各家庭に植えていたとのこと!また、門松に使う竹も自宅の居久根から調達し、ない場合はお隣からいただくなどのやり取りがあったそうです。ちなみに、竹を曲げてスケート靴を作り、弁天様近くの田んぼが凍った際にスケートで遊んでいたそう!(弁天様のまわりは、土地が低いため、水が溜まりやすいとのこと。)
しめ縄ないをはじめとしたお正月の準備は、基本的に男性、特に長男の仕事で、「大変だったぁ〜」と実感のこもった意見が男性陣から聞かれました。子どもの頃から「長男だから」という理由で、準備や行事に付き合わされることが多かったそうです。

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お正月のお話をきっかけに、冬の暮らしのお話もたくさん伺うことができました。1日ではとても把握しきれません…!後日改めて伺う予定です。
「三本塚なんだりかんだり―冬のお正月編―」も、どうぞお楽しみに!!!
posted by 公益財団法人仙台市市民文化事業団 at 00:00| 若林区三本塚