2015年02月26日

【おらほのオモイデゴハンC】三本塚の冬の暮らしはどんなの?荒浜との違いは?

14時からは「お茶っこトーク」として、三本塚地区における冬の暮らしの聞取り調査の報告と、荒浜の農家・佐藤善男さんによるトークショウを行いました。

おらほのオモイデゴハン_4-01.JPG

三本塚地区の冬の暮らしについては、東北学院大学経済学部共生社会経済学科の齊藤康則先生と、ゼミ生の榎冴絵さん(3年生)が発表してくださいました。

おらほのオモイデゴハン_4-02.JPG

おらほのオモイデゴハン_4-03.JPG

榎さんは、12月と2月に行った住民の皆さんへの聞取りにも参加していただいた学生です。その時に聞いた話をまとめてくれて、以下の発表をしてくれました。
******
【“仙台雑煮”の出汁は??】
今の定番は「焼きハゼ」かもしれません。三本塚の皆さんは、ほとんどが「とり出汁」とのお話でした。お雑煮の具も野菜がほとんどで、それも自宅から採れたものでした。出汁に使う鶏も、自宅で飼っていた鶏を使っていたそうです。

【凍み豆腐】
お雑煮の具として欠かせないのは凍み豆腐。三本塚の方は、二木にある豆腐屋さんから調達していたそうです。凍み豆腐を作るのにもコツがいるようで、「マイナス4〜5度でしっかりと凍らせたのが柔らかくておいしいんだ」と教えていただきました。

【セリを作る大変さ】お雑煮の具にはセリも入ります。「美味しい田セリは、トロトロにぬかった(=ぬかるんだ)土から採れるんだ。作るのがうんと大変なの」と教えてくれたのは、三本塚の農業の達人の相澤さん。

【お正月の唄】
「昔は、お正月の時にしか白いご飯は食べられなかったんだ」というくらい、白米は貴重なものでした。「お正月は特別だったから、唄もあるくらいなんだ」と相澤さんが教えてくれたのがこちらの唄です。
♪〜雪のような米 食って
    こっぱのような ドド食って
     油のような 酒飲んで
  お正月はいいもんだ〜♪

【長男の仕事】
お正月を迎えるにあたって、その家の長男だけが行う仕事があります。「若水汲み(=元日の早朝にその年初めて汲み、神棚に供えたり、雑煮を煮たり、福茶をたてるのに用いる水。この水は、一年の邪気を払ってくれる縁起のよい水とされている。)」や「縄なえ(しめ縄や輪年縄を綯う(なう)こと。)」です。神様にお供えする際には左なえにするのだそうで、左なえの縄は右なえの縄に比べて強度もあるそうです。

【小正月の行事】
◎アカズキ粥(暁粥)
◎ヤヘーヤヘー
◎成木責め
◎チャセゴ     等
******

会場には、お振舞いをしてくださった荒浜の皆さんがいらっしゃいましたが、「うちとおんなじ」「成木責めは、聞いたことないねー」など、お互いの地域の違いについても気づくことができました。

おらほのオモイデゴハン_4-05.JPG

おらほのオモイデゴハン_4-06.JPG

これまですべてのオモイデゴハンを見てくださっている齊藤先生からは、「地域文化を知り、学ぶ」ということの広がり(=住民の皆さんは、これまでの暮らしの中で培ってきた知恵を教え、学生をはじめとした地域の外の者は学ぶことで自身の暮らしを振り返ること、またその知恵を自身の暮らしに根付かせていくことで地域文化が繋がっていくこと)がこのオモイデゴハンという取り組みの中にはあるのではないか、そして、今後(被災地のみならず他の地域でも)考えていかなければならない交流人口の創出や地域文化の継承における側面からも、この「知り、学ぶ」という関係の構築は重要なのではないか、とご指摘いただきました。

おらほのオモイデゴハン_4-04.JPG

齊藤先生、榎さん、ありがとうございました!
(続く)
posted by 公益財団法人仙台市市民文化事業団 at 00:00| お知らせ