2014年10月01日

【9/6三本塚・夏のオモイデゴハン開催報告5】三本塚 なんだり かんだり(夏のお盆編)

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夏のオモイデゴハンを食べたあとは、三本塚の夏の暮らしを振り返る「三本塚なんだり かんだり」の時間です。「なんだり かんだり」は仙台弁で、「あれこれ」という意味があります。今回のオモイデゴハンを開催するにあたって、東北学院大学経済学部共生社会経済学科の齊藤康則先生と齊藤研究室の4年生【地域史班】の皆さんと一緒に、住民の皆さんに夏の暮らしについてヒアリングを数回にわたって行ってきました。

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(2014年6月に開催したヒアリングの様子)

そのヒアリングで出てきたのは、これまでの民俗資料の記録にはないような暮らしの話でした。三本塚には三本塚の暮らしの姿があることを、改めて感じました。
「三本塚の夏の過ごし方」として当たり前に語られた暮らしの形は、果たして本当に「当たり前」なのか……?ヒアリングで見えてきた三本塚の夏の暮らしについて来場者の皆さんと共有しながら、それぞれの地域の固有性も再認識しようということで、「なんだり かんだり」を企画しました。

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たくさんの話題の中からこの日に話したのは以下の5つのテーマです。

@お盆に必要なものは暮らしの中から調達
仙台では、お盆の際に盆棚に盆ござとして「コモクサ」を敷く風習があります。コモクサは、かつてはそれぞれの家庭で「マコモ」と呼ばれるイネ科の植物を刈って干し、編み上げて準備していたそうです。マコモは堀の淵や河原に生息していたそうですが、震災の津波の影響か、「震災後はいいマコモを見かけなくなった」というお話を聞きました。

A二つの御膳−ご先祖様と無縁さん−
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三本塚のお盆では、お膳は二つ用意されます。一つは、ご先祖様のために。もう一つは、無縁さんのために。
「無縁さん」が意味するところは、それぞれで違うようでした。いわゆる無縁仏のように「誰もお墓にお参りに来なくなってしまった人」であったり、「よそのご先祖様」であったり、「自分は直接知らないけれども、この家で生まれて亡くなった人」であったり。とにかく、そういった「無縁さん」のために、もう一膳用意するのだそうです。これには、ご先祖様の御膳が無縁さんに食べられないように、との意味合いもあるようです。
見えない、知らない誰かのために御膳を用意する行為が何とも不思議、だけれども温かい行為だなぁと思いました。

Bずんだ餅は作るのが大変だけど、みんなのごちそう!
六郷・七郷の方にお話を聞いているとよく出てくるのは、「餅は一番のごちそう」というお話です。餅を食べる時は、お盆やお正月、季節のお祭りのある、いわゆる「ハレの日」。ハレの日は農作業が休みの印でもあるので、「お餅を食べる日」が「休みの日」ということで、とても楽しみにしていたというお話でした。そして、戦前・戦中・戦後直後は、甘いものは贅沢品ということで、今のように簡単に食べることができなかった時代がありました。その際に、お餅を食べるときには「ずんだ餅」や「あんこ餅」という甘い餅にして食べることが許されたため、年に数回しかない「甘いものが食べられる日」でもあったのです。そうした背景から、「餅は一番のごちそう」という言葉につながっていきます。

Cコモクサを持って川へ
お盆の時に御膳としてお供えした食事は、お盆が終わるまで捨てずにとっておき、お盆が終わってからコモクサに包んで、二郷堀に流していたそうです。ご先祖様の御膳と無縁さんの御膳をまとめて流すので、小さなスイカくらいの大きさになったそうです。
昌林寺のご住職に聞いたところ、食べ物を水に流すことは仏教の言葉で「放生(ほうじょう)」というそうで、魚をはじめとした生き物に食べさせるということで、食べ物を無駄にしないという意味があるのだそうです。

D盆踊りは盛大に!
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今の町内会長の小野さんが20代の頃は、今の二郷堀の中に3段の櫓を建てて盆踊りを行っていたそうです!櫓の準備は当時の青年団の皆さんが朝4時から準備をして、次の日には撤収。一番上で太鼓をたたき、下の段では住民の皆さんが踊ったそう。想像すると、一夜限りの夢のような場面のように感じられます。

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参加者の皆さんからも「自分のところはこうだった」というお話も聞かれました。きっと、こうした物語がそれぞれの地域にあるのだと思います。地域の暮らしを掘り下げて見えてきた固有性をもとにおしゃべりできて、気づきの多い時間となりました。

(次回へ続く)
posted by 公益財団法人仙台市市民文化事業団 at 00:00| オモイデゴハン